この鬱がすごい!

2018年5月、重度の鬱病と診断された女の闘病記。その他多数の神経症あり。なるべく明るく前向きに。

目黒川の桜の思い出

19歳、大学一年生の私は思い悩んでいた。
大学受験失敗をバリバリに引きずっていたのだ。


何かを振り払う様に、休日は日雇いバイトを入れまくった。
やっていたのは、主にお酒の販売促進。

f:id:usbrs4649:20190627142714p:plain
メーカー名の入ったエプロンを付けて、指定されたスーパーの店頭で試飲缶を配ったり、景品が当たるくじ引きをやってもらったりするアレだ。


8時間立ちっぱなしで、呼びかけ以外特にする事がないこの仕事は、結構キツかった。
だから知恵を絞って、楽しむ工夫をした。


「酒は買わないけど、景品のグラスだけよこせ」とのたまう厚かましい老婆に、大量のグラスを渡したり、バスタオルの当たりくじを抽選箱にわざと入れずに景品を持ち帰り、バスタオル不足に悩まされていた実家にブツを献上したり、お菓子の試食販売をしていたお姉さんと試食の余りでお菓子パーティーをしたり、休憩時間を規定の1.5倍とって社員食堂でガッツリ寝たりetc・・・


これらの悪事は時効ということで、許していただきたい(SNS配信とかしてたらバイトテロになるんだろうな)。
某スーパーにてパートの中年女性に、「トッ〇バリューの商品じゃないのに、トッ〇バリューの台使ってるじゃない」とブチ切れられたのも、今となってはいい思い出だ。


話は逸れたが、店頭販売の仕事の派遣元企業は目黒にあった。
給料は現渡しで、バイトが終わって後日、そこに取りに行かなければならないシステムだった。


ある日、私は大学の授業をさぼって目黒にお給料を取りに行った。
無事に給料をゲットした後、そのお金でスタバのタンブラーを買うことにした。


そして、桜柄のタンブラーを買った。
そこにスターバックスラテを並々と注いでもらい、飲みながら目黒周辺を散歩した。


桜が咲いていた。
満開の桜が目黒川を覆っていた。
固く閉じきっていた心がほぐれていくのを感じた。

f:id:usbrs4649:20190627143223j:plain
「受験に失敗したから何だって言うんだ。まだ19歳、何とでもなるさ。どんな億万長者だっていずれは散る。人生なんて散るまでの暇つぶしじゃないか。」
そんな考えが浮かんだ。


桜を見上げた。
今後の人生を祝福してくれている様だった。

f:id:usbrs4649:20190513191435j:plain
すると突然、正面から浮浪者と思しき老人が私めがけて歩いてきた。
私は驚き、体を硬直させ目をまん丸にしていると、老人は言った。


「あんたの持ってるソレ(スタバのタンブラー)、なんか女性器みたいだな。」
桜の表情がこわばった。

f:id:usbrs4649:20190513195121p:plain